彼女と一緒に踊った曲。。。




大学に入学して音楽系のクラブに入った。

バンドも出来たけれど、このクラブはミュージカルもやっていたんだ。

練習の前にランニング、腹筋、発声練習を1時間以上も行ったよ。

そしてダンスの練習、かなりきつかったなぁ〜



でも1年次だけしか参加できなかったし、それとやっぱり音楽が好きだから。。。

2年次からはおれの学部は東北、このメンバーで出来るのが今年だけだった。






しばらくして他の学部の女の子と仲良くなった。

ダンス練習の合間に、二人で曲を作ったり、バンドも組んで練習したよ。

夜9時くらいまで練習していたんだ。

練習帰りのバスや学食で音楽のこと、将来のこと、友達のこと・・・

時の経つのも忘れてよく話したっけ。。。

そしてテスト前はノートのコピーを・・・

長い髪と静かな話し方、きれいな筆箱、そして遠くを見るような瞳。。。





やがてクラブも秋のコンサートが終わり、冬がやってきた。

春からは彼女は東京の校舎、おれは東北の校舎・・・





そして大学を卒業して2年後の秋、横浜であった彼女はとてもきれいだった。

「○○くん、変わっていないね。」

「この公園、よく来たね。」

「そうだね・・」

話しかける彼女に上手く答えられなかった・・・






その冬のバレンタインディ、家にきれいな包み紙が届いた。

そう彼女からだった。

お礼の電話をすると、彼女はいつもの静かな声で話してくれた。

「だって一度もチョコレートあげたことがなかったんだよ。。。」





「 I SING THE BODY ELECTORIC 」  

   



何十年も前、梅雨の時期に練習していた曲、

とても輝いていた頃、踊った曲。

彼女と一緒に踊った曲 。。。






           その翌年、彼女は結婚した

       今では子宝にも恵まれ、とても幸せそうだ

        彼女の幸せそうな年賀状を見るたびに嬉しくなる

         人生には分岐点があるかもしれない

          でも幸せな彼女は確かにいる

           とても幸せな彼女がいる       
    
                              by  msn2009




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